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IEAは世界の石油需要減を予想。原油高で分かれる株の追い風と逆風

需要が減れば、石油株安・航空株高なのか?

2026年7月13日 公開

IEAは、2026年の世界石油需要が2020年以来初めて年間で減少すると予測しました。ただし、需要減少の少なくとも一部は、脱石油ではなく、原油高や燃料不足で消費が抑えられた「需要破壊」です。原油高の初期と長期化で、どの業種に追い風と逆風が生じやすいのかを3つの条件で整理します。

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導入|2026年7月11日時点

追い風は固定されない

石油需要減でも石油株安とは限らない 航空株高ともまだ決められない

第1章|最初の違和感

需要減は脱石油だけか

原油高で消費と企業活動が抑えられる 高価格が需要を削る局面に注目

世界石油需要の年間増減予測

前年比・百万バレル/日

-1.0百万b/d-0.5百万b/d0.0百万b/d0.5百万b/d1.0百万b/d1.5百万b/d2.0百万b/d世界需要2026年2027年

第1章|IEA予測

年間で100万減少

2026年は日量100万バレル減少 2027年は日量200万増を予測

2026年の世界石油需要増減

前年同期比・百万バレル/日

-5百万b/d-4百万b/d-3百万b/d-2百万b/d-1百万b/d0百万b/d1百万b/d2Q3Q4Q

第1章|四半期

年後半は回復予想

2026年2Qは日量480万減少 4Qは日量120万増へ転じる予測

IEAの前提を確認

Bahruz Z Gachayev / Pexels

第1章|一次資料

IEAの前提を確認

年間減少でも年後半は需要が回復 通航と製油所の復旧が重要な前提

需要減少の原因を比較

同じ年間減でも背景は異なる

2020年行動制限航空・工場停止2026年高い燃料価格供給・輸送障害

第1章|比較

2020年とは原因が違う

2020年は行動制限による需要急減 2026年は高価格と供給障害が中心

第2章|需要破壊

高価格が消費を削る

高価格に敏感な地域では消費を抑制 企業も輸送や生産計画を見直す

原油高が需要を壊すまで

供給ショックが需要側へ波及

供給障害燃料価格上昇物価と費用上昇消費・生産抑制石油需要減少

第2章|仕組み

需要破壊の流れ

供給障害が燃料高と物価上昇を招く 支出抑制が石油需要の減少へ波及

世界石油需要の回復イメージ

百万バレル/日・10月はIEAの「8超増」から算出した下限

0.0百万b/d20.0百万b/d40.0百万b/d60.0百万b/d80.0百万b/d100.0百万b/d世界需要5月実績10月下限

第2章|IEA予測

5月が需要の底

5月の世界需要は日量9790万 10月までに800万超の回復予想

第2章|編集部の見方

需要減の正体を分ける

需要減の少なくとも一部は価格要因 脱石油だけで説明すると見誤る

需要減少を時間軸で分ける

一時的な抑制か、構造変化か

一時要因高価格で節約供給不足構造要因省エネ投資EV・代替燃料

第2章|時間軸

一時減少と構造減少

短期なら供給回復とともに需要も戻る 長期化すれば省エネ行動が定着する

第3章|最大の意外性

第一の逆説

原油の供給回復だけでは燃料不足続く 製油所の復旧速度が価格を左右する

世界石油供給の月次回復

百万バレル/日・5月値は98.8−4.1で算出

0.0百万b/d20.0百万b/d40.0百万b/d60.0百万b/d80.0百万b/d100.0百万b/d世界供給5月6月

第3章|原油供給

供給は410万回復

6月供給は日量9880万へ回復 前月比410万増でも戦前水準未満

石油が最終利用者へ届くまで

利益と不足は途中工程で分かれる

油田タンカー製油所石油製品企業・家計

第3章|供給網

燃料まで5つの関門

油田から最終利用まで五つの工程 一か所の停止でも燃料供給は詰まる

原油供給と製品供給の回復差

比較基準が違うため数値を同じ棒では並べない

原油供給製油所処理前月比+410万変化前年比-600万供給は回復状況処理能力は不足原油に低下圧力価格燃料は高止まり

第3章|精製

回復速度が違う

原油供給は回復して価格に低下圧力 製油所処理は前年比600万少ない

第3章|価格のねじれ

原油安でも燃料高

原油市場は緩んでも製品市場は逼迫 同じ石油でも価格方向が分かれる

第3章|判断の落とし穴

航空株はすぐ追い風?

原油価格の下落だけで航空株を見ない ジェット燃料と為替まで確認する

原油高で有利なのは?

価格だけでは決められない

A原油生産会社B精製・元売り会社VSあなたはどっち?

第4章|クイズ

原油高で有利なのは

原油高で有利な業種は一つではない 生産量や運賃や価格差で答えが変わる

石油ニュースを5業種に分解

株価の反応は収益構造で異なる

原油生産精製・元売りタンカー海運航空・物流化学・石化
出典: 各社事業資料をもとに編集部作成Created by medy

第4章|分類

5業種で利益は逆転

石油関連株を五つの収益構造に分解 売る物と買う燃料で利益影響は逆転

第4章|石油会社

生産と精製は別物

原油生産は価格と販売量が利益を左右 精製元売りは製品との価格差が重要

INPEXの利益を動かす主な要因

企業例であり売買推奨ではない

原油・ガス価格為替生産・販売量コスト回収INPEXの利益

第4章|企業例

INPEXの利益要因

INPEXは油価と為替の感応度を開示 生産量と販売量も実際の利益を左右

第4章|海運

タンカーは運賃を見る

迂回航路と船不足ならタンカーに追い風 輸送量そのものの減少は逆風になる

航空・物流株を動かす要因

原油価格だけでは判断できない

燃料価格ドル円燃料ヘッジ価格転嫁航空・物流利益

第4章|航空・物流

航空は燃料費だけでない

航空物流は燃料価格だけでは決まらない 為替とヘッジと価格転嫁も確認する

業種別に見るべき数字

企業ごとの事業構成で影響は異なる

業種主な追い風主な逆風原油生産油価上昇販売量減精製元売りマージン拡大製品需要減タンカー運賃上昇輸送量減航空物流燃料安燃料高・円安化学石化原料安転嫁困難
出典: IEA・各社IRをもとに編集部作成Created by medy

第4章|比較表

業種別の確認ポイント

業種ごとに見るべき数字を切り替える 業種名より収益構造から影響を読む

第5章|見方の転換

最大の転換点

原油高の初期は生産会社に追い風 長期化すると需要破壊で逆風へ反転

原油高が石油株へ戻る循環

初期の追い風が長期化で反転する

供給不足原油価格上昇燃料高・インフレ需要と景気悪化油価下落圧力

第5章|中心図解

原油高の2段階

供給不足から原油高とインフレへ進む 需要減と在庫増が油価を押し下げる

EIAのブレント原油価格予測

ドル/バレル

0204060801002026年2Q2026年4Q2027年平均

第5章|価格見通し

EIAは70ドルを予測

2Q平均103ドルから4Q70ドル 2027年平均65ドルをEIA予測

第5章|結論更新

初期の追い風は続かない

初期の勝者が最後まで残るとは限らない 需要破壊の進行度が分岐点になる

2026年の世界石油需要予測

前年比・百万バレル/日

-1.0百万b/d-0.5百万b/d0.0百万b/d0.5百万b/d1.0百万b/d2026年世界需要IEAOPEC

第6章|予測対立

IEAとOPECは正反対

IEAは日量100万減少を予測 OPECは日量100万増加を予測

IEAとOPECの注目材料

同じ市場でも前提が異なる

IEA高い燃料価格供給・輸送障害OPEC世界経済成長アジア需要回復

第6章|予測の読み方

前提が違えば予測も違う

IEAは高価格と供給障害を重視 OPECは経済成長と需要回復を重視

OPECの需要予測

Toàn BDS / Pexels

第6章|2026年7月11日確認

OPECの需要予測

OPECは2026年日量100万増 IEAとの差は日量200万に広がる

IEA対OPECを判定する数字

毎月更新して見方を変える

中国の輸入と精製石油製品の供給原油・製品在庫

第6章|観測点

予測を判定する3項目

中国需要と石油製品供給を毎月確認 原油と製品在庫の方向も見比べる

第7章|シナリオ

3つの展開で株を分ける

弱気中立強気の三条件で影響を整理 上がると断定せず相対的な方向を見る

第7章|シナリオ1

弱気:需要破壊が進む

原油と燃料の再上昇は市場全体に逆風 生産と一部タンカーは相対的追い風

シナリオ2:原油安でも燃料高

現状に近い中心ケース

区分相対的に追い風逆風業種精製・元売り原油生産追加一部インフラ航空・化学確認精製マージン製品価格・在庫

第7章|シナリオ2

中立:原油安・燃料高

原油安でも燃料高なら精製側に追い風 航空と化学にはコスト負担が残る

シナリオ3:原油と燃料が低下

市場全体には強気

区分相対的に追い風逆風業種航空・物流・化学原油生産追加小売・外食・消費関連一部精製・タンカー確認製品在庫・物価油価・運賃

第7章|シナリオ3

強気:供給が正常化

原油と燃料の低下は市場全体に追い風 生産と一部精製には下押し圧力

第7章|日本固有の条件

日本株は円相場も重要

円建て燃料費はドル価格と為替で決まる 原油安でも円安なら恩恵は小さくなる

事業構造を確認する企業例

株価水準・決算・ヘッジも別途確認

企業例主な確認軸注意点INPEX原油価格・為替生産販売量出光興産精製マージン在庫影響JAL燃料費・為替ヘッジ・運賃
出典: 各社公式サイト・IR資料Created by medy

第7章|日本株の例

銘柄例は事業構造で見る

INPEX・出光・JALを事業例に 売買推奨ではなく収益構造を検証

見方を変える5つの指標

数字が変わればシナリオも変える

ブレント原油燃料製品価格精製マージンホルムズ通航量中国輸入・精製

第8章|判断基準

次に見る5つの数字

原油価格だけで市場の段階を決めない 製品価格と精製と通航と中国を追う

第8章|補助指標

在庫は二種類に分ける

原油在庫と石油製品在庫を分けて確認 原油増でも燃料不足が続く場合がある

需要予測から企業利益までの確認順

総量より利益が残る工程を見る

原油価格石油製品価格精製・輸送の詰まり企業の価格転嫁業績への影響

第8章|最終結論

見るべきは利益の通り道

需要の増減より原油高の段階を見極める 利益が残る工程を確認して判断する

まとめ|条件付き判断

追い風は固定されない

原油高の初期と長期化で追い風が変わる 条件が変われば見方も柔軟に変える

免責・確認事項

投資判断の最後の確認

為替決算ヘッジ価格転嫁も合わせて確認 企業例は売買推奨ではなく学習用

— END —

IEAは世界の石油需要減を予想。原油高で分かれる株の追い風と逆風