MEDY STORY
1,102億円始動。次世代型地熱4社をデータ比較
クローズドループ・EGS・超臨界。誰が事業化に最も近いか
2026年8月29日 公開
2026年8月28日、NEDOが次世代型地熱の公募を開始。政策支援、技術、商用案件、業績、株価評価を分けて4社を検証します。
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2026年8月29日
1,102億円が動く
昨日、公募が始まった次世代型地熱 政府支援は最大1,102億円
資源ポテンシャル
地下に眠る規模が違う
従来型23.5GWに対して 次世代型は77GW以上
仕組み
地熱の弱点を変える
天然の蒸気だけに頼らず 地下の熱そのものを取り出す
方式比較
従来型と何が違う?
資源条件と場所の制約を減らす それが次世代型の狙い
3方式
技術は3方向に分かれる
EGS・クローズドループ・超臨界 同じ次世代型でも難所は違う
安定電源
地熱は止まりにくい
設備利用率は世界平均75%超 風力・太陽光より高い
資金流入
投資額は100倍規模へ
2018年2,200万ドルから 2025年は約22億ドル
国内の次世代型地熱支援
クローズドループ・EGS・超臨界。誰が事業化に最も近いか
国内政策
日本も実証フェーズへ
予算上限1,102億円 2026年度から2030年度まで
国内の次世代型地熱支援
クローズドループ・EGS・超臨界。誰が事業化に最も近いか
導入見通し
2050年に7.7GWを狙う
まず2040年までに約1.4GW 2050年には約7.7GW
次世代型地熱の発電コストの一例
クローズドループ・EGS・超臨界。誰が事業化に最も近いか
コスト
コスト低下が普及の鍵
IEAの有利ケースでは 2035年に約50ドル/MWh
コスト構造
最大の壁は地下にある
坑井・掘削費が総事業費の 最大80%を占める場合もある
技術リスク
3方式で失敗条件も違う
EGSは流路、閉鎖循環は熱回収 超臨界は高温高圧が難所
投資判断
政策だけでは利益にならない
支援額と企業利益は別物 受注・発電量・採算への接続を見る
判定ルール
高得点でも意味は限定
スコアはテーマとの事業接点 株価上昇を予測する点数ではない
会社の位置づけ
4位はINPEX
地熱の実績はあるが 次世代型への直接接点はまだ薄い
地熱事業
商業地熱はすでに運転中
ムアララボはインドネシア フェーズ1は85MWで商業運転中
実績
地熱発電量は64万MWh
2025年度の地熱発電量は 642,527MWh
競争力
油ガス技術は転用できる
IEAは地熱投資の最大80%が 油ガス技術と重なると分析
株価評価
予想PERは8.8倍
8月28日終値3,876円 予想PER8.8倍・PBR0.88倍
会社の位置づけ
3位はJ-POWER
地熱発電を自ら運営し 掘削リグまでグループで保有
発電実績
わさび沢は46.2MW
国内の大型地熱発電所を運営 発電出力は46,199kW
掘削
地下を掘る機能を持つ
最新式の大口径掘削リグを導入 開発と安定稼働を内製で支える
論点
実績は強い、純度はまだ低い
従来型地熱の運営力は高い 次世代型の売上寄与は未開示
株価評価
PER8.78倍・PBR0.51倍
8月28日終値4,041円 評価倍率は4社で低い水準
J-POWER テーマ独自スコア 66点
クローズドループ・EGS・超臨界。誰が事業化に最も近いか
会社の位置づけ
2位は富士電機
地熱タービン世界トップ級 次世代向けタービンも開発中
競争力
累計4,028MWを受注
地熱タービン93台 2000年以降の納入実績シェア約40%
富士電機が狙う次世代地熱
クローズドループ・EGS・超臨界。誰が事業化に最も近いか
次世代技術
350℃超の世界を狙う
高温岩体は数百MW級を想定 次世代用タービンを開発
富士電機が狙う次世代地熱
クローズドループ・EGS・超臨界。誰が事業化に最も近いか
決算数値
エネルギー利益は121億円
1Q売上825億円・営業益121億円 前年同期から利益は37億円増
株価評価
予想PERは18.2倍
8月28日終値13,815円 PER18.2倍・PBR2.55倍
会社の位置づけ
1位は中部電力
世界初の商業クローズドループへ 約40%を出資し運転段階に入る
クローズドループ
地下5,000mにループを作る
地下水の自然流入に頼らず 閉じた配管で熱を回収する
商用規模
発電8.2MW・熱64MW
発電だけでなく地域熱供給も行う 商業プロジェクトとして稼働
出資比率
中部電力の持分は約40%
bp・OMVも参加する事業に 中部電力が約40%を出資
一次資料
すでに一部営業運転
2025年12月に一部営業運転開始 国内への技術展開も検討
比較
4社を同じ物差しで並べる
地熱との関係は同じではない 利益への距離まで比較する
ランキング
最高は中部電力76点
直接商用案件を持つ差が出た 富士電機は技術競争力で2位
反対論
富士電機が逆転する余地
普及台数が増えれば設備側が伸びる ただし次世代受注額は未開示
崩れる条件
本線が崩れる条件
掘削費が下がらず商用化が遅れる または設備受注が先に拡大する
間
テーマは、まだ利益化の途中
技術の期待から商用収益へ ここからが本当の分岐点
最終判定
最終判定は中部電力
直接性では中部電力が最上位 ただし本命級の収益寄与は未到達
