MEDY STORY
【決算分析】「アップル(AAPL)」26Q3決算の独自スコアは?6%安・還付・AI投資負担を検証
過去最高でも時間外で約6%安
2026年7月30日 公開
売上とEPSは過去最高。しかし利益の上振れには関税還付が含まれ、Q4見通しは市場予想を下回りました。軽いAI設備投資は強みなのかも検証します。
AI音声ナレーションは有料プランの機能です
今回決算
アップルQ3を検証
過去最高の数字と利益の質を分けて 評価します
事業モデル
端末とサービスで稼ぐ
端末の利用者を増やし継続収益へつ なげる構造です
採点方法
決算を5項目で採点
計画達成、成長、収益性の3項目か ら確認します
採点方法
見通しと財務も採点
5項目を合計100点満点で評価す る仕組みです
総合判定
決算独自スコア77点
判定はおおむね良好な決算となりました
株価反応
なぜ時間外で売られた
過去最高の決算と約6%安の矛盾を 確認します
株価チャート
決算前までのAAPL株価
通常取引の値動きを確認し時間外反 応と分けて見ます
発表直後
時間外で約6%安
Reuters配信時点で市場は決 算後に売りで反応しました
会社見通し
Q4予想は市場を下回る
会社予想の中間10%に対し市場は 12%を見込んでいました
株価反応の謎
株価反応を解く3点
還付、Services、 Q4見通しを第9章で回収します
事業構造
利益の源泉はどこか
売上の半分はiPhone、 高利益率はServicesです
売上構成
iPhoneが売上の半分
iPhone49.6%、Serv ices28.1%が2本柱です
収益経路
端末から継続収益へ
設置台数の拡大がServices の利用基盤になります
粗利率
Servicesは高利益率
Products40.1%に対し Servicesは75.6%です
事業構造
2本柱の役割は違う
iPhoneは規模、 Servicesは収益性を担います
検証ポイント
今回の4つの焦点
還付、Services、供給制約、 AI投資負担を確認します
市場の視点
Services未達が重い理由
売上の未達幅以上に利益構成への影 響が意識されます
達成度
予想をどこまで超えたか
会社予想と市場予想を同じ基準で比 較します
会社計画比
売上成長は上限寄り
会社予想14%から17%に対し実 績は16.4%でした
市場予想比
売上は予想を0.7%超過
実績1,094.17億ドル、 予想1,086.50億ドルです
市場予想比
EPSは6.9%上振れ
予想1.89ドルに対し報告EPS は2.02ドルでした
二択クイズ
EPS上振れの主因は
本業か関税還付か、数字を分解して 確認します
利益の質
上振れ0.13ドルを分解
基礎上振れ0.02ドル、 関税還付0.11ドルでした
調整後EPS
還付除外後は1.91ドル
一過性要因を除いても市場予想を0 .02ドル上回ります
利益の質
粗利率も還付で上昇
報告50.1%に対し還付除外後は 約48.1%です
会社計画比
基礎粗利率は予想内
会社予想47.5%から48.5% に対し約48.1%でした
市場予想比
製品別には強弱がある
Macは大幅上振れ、Servi cesとiPadは未達でした
スコア確定
達成度は20点
25点満点中20点。上振れは確 認できるが質に注意が必要です
成長の質
16%増収の中身は
中核製品の需要と前倒し購入を分け て評価します
製品別YoY
iPhoneとMacが牽引
iPhone21.7%増、 Mac28.7%増が成長を支えました
製品別QoQ
前四半期比はMacが強い
Macは23.3%増、iPhone とServicesは減少しました
成長の分解
持続性には2つの見方
製品サイクルの強さと前倒し購入が 同時にあります
地域別YoY
全地域で2桁増収
欧州とGreater China は22.4%増でした
市場予想比
中国は増収でも予想未達
実績188.16億ドル、 予想196.70億ドルでした
弱気仮説
前倒し需要の経路
値上げ懸念が今期購入を増やし次期 需要を先食いします
評価判断
成長の質を整理
中核製品と全地域の成長を評価し反 動リスクを減点します
スコア確定
成長の質は17点
20点満点中17点。 中核成長は強いが反動リスクがあります
収益性
粗利率50.1%の正体
還付を除いた利益率とコスト構造を 確認します
利益率推移
粗利率は前年より改善
46.5%から49.3%、 50.1%へ上昇しました
一過性要因
改善3.6ポイントを分解
還付以外1.6ポイント、 還付約2ポイントです
前四半期比
基礎粗利率は48.1%
還付除外後は前四半期49.3%を 1.2ポイント下回ります
事業別収益性
製品側の粗利率が改善
Productsは34.5%から 40.1%へ上昇しました
前年同期比
営業利益率も改善
営業利益率は30.0%から32. 6%へ上昇しました
先行投資
R&D費は32.3%増
研究開発費は88.66億ドルから 117.29億ドルへ増加しました
コスト構造
AI投資の形が違う
AppleはR&Dと端末内処理を 重視し設備負担を抑えます
スコア確定
収益性は16点
20点満点中16点。 報告値は強いが還付影響を減点します
会社見通し
最大の分かれ目はQ4
具体的な数値は示されたが市場予想 を下回りました
市場予想比
Q4売上予想は9%から11%
会社予想の中間10%は市場予想1 2%を下回ります
利益率見通し
Q4粗利率は47%から48%
中間47.5%は今回の還付除外後 48.1%を下回ります
二択クイズ
供給制約は改善するか
Q4は改善ではなく大幅な悪化が見 込まれています
前提条件
Q4利益を圧迫する経路
供給不足とメモリー高が売上と粗利 率の両方へ効きます
AI設備投資は軽い
過去最高でも時間外で約6%安
AI戦略
AI設備投資は軽い
Appleは9カ月67.99億ドル、 他社は年1,000億ドル超です
AI設備投資は軽い
過去最高でも時間外で約6%安
スコア確定
見通しは11点
20点満点中11点。 数値は具体的だが市場予想未達です
中間集計
ここまで64点
4項目の獲得点を1回だけ積み上げ て確認します
財務と還元
利益は現金になったか
強いFCFと軽い設備負担、 在庫急増を確認します
前年同期比
営業CFは23.3%増
Q3単独は278.67億ドルから 343.69億ドルへ増加しました
前年同期比
FCFは30.8%増
Q3単独は244.05億ドルから 319.14億ドルへ増加しました
資本効率
9カ月FCFは1,101.97億ドル
営業CFから設備取得支出を引いて も巨額の現金が残ります
AI戦略
AI設備負担が軽い利点
FCFと還元を守りやすい一方、 外部依存が残ります
株主還元
還元は継続
配当0.27ドルと9カ月620. 94億ドルの自社株買いです
運転資本
在庫は3カ月で64.4%増
67.47億ドルから110.92 億ドルへ急増しました
スコア確定
財務と還元は13点
15点満点中13点。 強いFCFと軽い設備負担を評価します
整合性検証
約6%安は合理的か
77点の決算と時間外下落の方向を 照合します
株価チャート
通常取引の位置を再確認
決算前までの価格推移と時間外反応 を分けて判断します
整合性
決算のプラスとマイナス
強い実績より弱い見通しが株価反応 を左右しました
評価軸
市場とスコアの視点は違う
スコアは今回の実績、 市場は次の四半期を重く見ます
反対論
最も強い弱気論
Q3は前倒し需要で利益成長のピー クだったという見方です
AI戦略
AI設備投資の逆説
資本効率は強みですがAI主導権の 弱さは残ります
検証結論
下落方向は整合的
好決算でもQ4期待を下回れば株価 は下落します
最終判定
最終スコアを確定
5項目を積み上げ77点の意味を整 理します
総合スコア
5項目の確定形
達成度20、成長17、収益性16、 見通し11、財務13です
次回チェック
次回確認する3つの数字
基礎粗利率、Services、 在庫を同じ基準で追います
最終判定
おおむね良好な決算
強い実績と資本効率を評価しQ4の 逆風を減点しました