MEDY STORY

TSMC純利益77%増。それでも時間外で売られた理由

好決算の裏で変わったAI相場の争点

2026年7月16日 公開

過去最高益と設備投資の増額。それでも株価が素直に上がらなかった背景を、需要、利益率、投資回収の3段階で読み解きます。

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好決算なのに株価は下落

実績の強さと市場反応のずれ

決算市場反応前年同期比77.4%増純利益時間外で下落過去最高売上高期待はさらに高かった
出典: TSMC決算、Barron'sCreated by medy

第1章

好決算と株価下落

純利益77.4%増の過去最高益 それでも時間外取引で株価は下落

前年同期比の伸び率

2026年第2四半期・実績

0.020.040.060.080.0売上高営業利益純利益

第1章

3つの強い数字

売上36%増・営業益65.4%増 純利益は77.4%増まで加速

純利益は市場予想を上回った

単位:億台湾ドル

0.0億台湾ドル1,000.0億台湾ドル2,000.0億台湾ドル3,000.0億台湾ドル4,000.0億台湾ドル5,000.0億台湾ドル6,000.0億台湾ドル7,000.0億台湾ドル純利益市場予想実績

第1章

市場予想も上回る

純利益7065.6億台湾ドル 市場予想6326億台湾ドルを超えた

第1章

期待が高すぎた

良い決算だけでは足りない局面 期待との差が株価を大きく動かす時代

純利益を押し上げた要因

株式売却・時価評価関連

純利益77.4%増株式関連利益632億通常事業も確認

第2章

77%増益の内訳

株式関連利益632億台湾ドル 77%増の全てが通常事業ではない

見出しと決算の実態

一時利益を含むが、本業も強い

注意点純利益に株式関連利益77.4%すべてが通常事業ではない確認できる強さ営業利益65.4%増売上高36%増

第2章

見せかけではない

営業利益も前年同期比65.4%増 本業の成長力は明確に確認できる

サイトのプレビューを取得中…(数秒かかる場合があります)
tsmc.comtsmc.com

第2章

公式資料で確認

売上・利益・会社予想の数字を確認 TSMC公式資料で直接読み解く

第2章

本業の答えはAI

一時利益だけでは説明できない 売上構成そのものがAI中心へ変化

HPC部門の売上比率は?

22%・44%・66%から選択

22%44%66%

TSMCの売上構成

2026年第2四半期

0%HPCHPC66.0%スマートフォン22.0%その他12.0%

第3章

答えは66%

HPCが売上高全体の66%を占める スマートフォン部門は22%に低下

部門別の前四半期比

HPCとスマートフォン

-505101520HPCスマートフォン

第3章

伸びたのもHPC

HPCは前四半期比20%増加した スマートフォン部門は4%減少

先端プロセスの売上比率

7ナノメートル以下

0%7ナノメートル以…7ナノメートル以下77.0%その他23.0%

第3章

先端工程が77%

7ナノメートル以下が77%を占める AI向け先端半導体需要を明確に反映

AI需要がTSMCへ届く流れ

設備投資から半導体生産まで

クラウド企業半導体設計企業TSMC先端工場へ投資

第3章

AI投資の温度計

クラウド投資がTSMCの受注へ届く 世界のAI設備投資を映す温度計

2026年の設備投資計画

従来計画から上方修正

0億ドル100億ドル200億ドル300億ドル400億ドル500億ドル600億ドル下限上限従来最新

第4章

設備投資を増額

520億〜560億ドルから増額 600億〜640億ドルの新計画

第4章

米国へ追加1000億ドル

アリゾナ州へ1000億ドル追加 米国投資は2650億ドル規模へ

通期売上高の成長見通し

米ドル建て・前年比

従来最新30%超会社見通し40%強

第4章

売上見通しも上方修正

通期30%超から40%強へ上方修正 AI需要への強い自信を明確に示した

設備投資が持つ2つの意味

成長機会と固定費リスク

需要への自信長期コストの増加

第4章

言葉より重い判断

設備投資は需要への強い自信を示す 読み違えれば長期コストへ変わる

第4章

強気材料が反転

最大の好材料だった巨額投資が 次の利益率リスクにも同時に反転する

利益率の実績と会社予想

第2四半期実績と第3四半期予想

指標第2四半期実績第3四半期予想粗利益率67.7%65〜67%営業利益率60.3%56〜58%

第5章

利益率は低下予想

売上は増える見通しが続く一方 利益率は第3四半期にやや低下する

増産で増える先行コスト

中心は利益率への負担

2ナノ量産初期海外工場コスト減価償却費利益率への負担

第5章

3つのコスト

2ナノ・海外工場・減価償却費 増産には3つの先行負担が発生する

売上拡大と利益率の綱引き

需要の強さだけでは決まらない

AI需要で売上拡大増産コストで利益率低下

第5章

売上と利益率の綱引き

AI需要増で売上は大きく拡大する一方 増産コストが利益率を圧迫する

第5章

TSMCには売上

顧客のAI設備投資が増えるほど TSMCにとっては売上の追い風

AI投資を回収するまで

半導体購入で終わりではない

AI半導体購入データセンター建設AIサービス提供売上と現金を回収

第5章

顧客には請求書

同じAI設備投資でも顧客側には 将来回収しなければならない費用

第5章

私の見方

今回の決算はAI需要の弱さではない 需要の強さと株価評価は別問題

弱気へ移るサイン

需要消滅ではなく減速を確認

クラウド投資を減額HPC成長が鈍化売上見通しを下方修正粗利益率が予想下限割れ

第6章

弱気シナリオ

設備投資減額とHPC成長の鈍化 利益率が会社予想の下限を割り込む

中立は成長と負担の均衡

売上成長は継続、利益率は横ばい

AI需要と売上は成長海外工場負担が継続

第6章

中立シナリオ

AI需要は続くが利益率は横ばい 高い株価期待と業績の綱引きが続く

強気を支える条件

需要、利益率、顧客収益が同時に改善

HPCが高成長を継続粗利益率65%以上売上見通しを再上方修正顧客のAI収益も増加

第6章

強気シナリオ

HPC成長と高い利益率が両立する 顧客企業のAI収益も同時に拡大

次の決算までに確認する項目

株価予想ではなくシナリオの条件を見る

HPCの成長率TSMCの粗利益率設備投資計画の変更顧客のAIキャッシュフロー
出典: 本動画の分析整理Created by medy

第6章

TSMCは温度計

AIインフラ建設の勢いは確認済み 投資全体の採算性までは未確認

AI相場の争点は次へ

需要の有無から採算性へ

次に見る2つの数字TSMC側生産能力を増やしながら、高い利益率を維持できるか顧客側AIサービスから、設備投資に見合う現金を生み出せるか需要が強いことと、株価が割安であることは別問題

第6章

争点は次の段階へ

需要があるかという段階を越えて 利益率と投資回収が次の争点になる

— END —

TSMC純利益77%増。それでも時間外で売られた理由