ニュースレター成功事例紹介「政治ライターのニュースレター」

今回は、Substackの成功者「Popular Information」を執筆しているジャッド・レガム氏のインタビューをまとめたものです。

Substack(サブスタック):ジャッド・レガム氏のインタビュー

Popular Information

読者に何を提供しますか?

私は読者に、権力のある人々や団体の行動に対する責任を問う取り組みを支援し、参加する機会を提供します。他では得られない情報を読者の皆様にお届けします。

数字で見る成長

  • 無料ニュースレター開始:2018年7月
  • 有料化ニュースレター開始:2018年9月
  • 無料購読者:153,508
  • 有料購読者:5~10%

なぜ有料のニュースレターにしようと思ったのですか?

ニュースレターを始めるためにフルタイムの仕事を辞めたので、収入が必要でした。本当に選択の余地はありませんでした。

私はコンセプトを実証し、2018 年 9 月に有料配信を開始するまでの最初の 10 週間はリストを増やすことに集中したかったのです。誰もニュースレターにお金を払いたがらないのではないかと不安になりました。それが成功するとは期待していませんでした。私の唯一の目標は、何年にもわたって収入を積み上げることでした。結果的には予想以上にうまくいきました。

私は、官僚主義に頼ることなく、自分がやりたい仕事をできる自由と能力に興奮していました。それは、独立したニュースレターを持つことの最も良い点であり続けます。

コンテンツ戦略

  • スケジュール: 週4回
  • 価格:ドル/月、50ドル/年、150ドル/創設メンバー
  • 無料投稿:コンテンツはすべて無料
  • 有料投稿:寄付または後援の形として有料購読を要求
  • 年に 2 回、ニュースレターが長期にわたって与えた影響についての「投資家レポート」を作成

Substackの成長に関して他のライターに提供できるもっとも有効な学びは何ですか?

ニュースレターを成長させるには、ニュースレターを宣伝する必要があります。そしてそれは決して止まらない。

もしかしたら、何の努力もせずにニュースレターが勝手に成長していく人もいるかもしれませんが、私の経験ではそうではありませんでした。

始めたとき、連絡先リストに登録されている全員に個別に電子メールを送信し、ニュースレターを試してみるように依頼しました。Twitterやその他のソーシャルメディアサイトで宣伝しています。ポッドキャスト、ラジオ、テレビへの出演の招待を受け入れます。

ジャッドは成長を促進するための Twitter の使い方をマスターしており、たとえフォロワー数が多くなくてもライターに Twitter を使用するよう勧めています。

私の最も有意義な成長はコンテンツに直接結びついています。

あなたの作品がコアの視聴者を超えてより多くの視聴者に広がるたびに、成長が見られます。

おそらく最大の急増は、今年初めに選挙結果の認定に反対票を投じた議員に対する企業の支持に関する私の報道に関係しており、それは他の出版物でも広範囲に取り上げられ、劇的な影響を及ぼしたからである。

出典:Substack

ニュースレター成功例の分析

上記の成功事例で注目すべきなのは

  1. 政治ライターのニュースレター
  2. 収益は、寄付やスポンサードとしての有料化
  3. twitterをうまく活用しながら、ファンを増やしている

という3点です。

政治ライターのニュースレター

日本よりも、政治に関心が強い政治ライターのニュースレターです。

「私は読者に、権力のある人々や団体の行動に対する責任を問う取り組みを支援し、参加する機会を提供します。」

つまり、メディア・ライターが、政治をしっかり監視しているよ。責任を問うためのコンテンツを、読者に届けるよ。ということを言っています。

これは、本来のメディアの在り方と言っていいと思います。

日本でも、組織として、マスメディアなどで執筆する政治ライターの方などは少なくありませんが、やはり、どうしても組織に入ってしまうと、言いたいことが言えなくなってしまうことが少なくないため、ニュースレターという個人のメディアを使う、というのも、重要な選択肢と言えます。

収益は、寄付やスポンサードとしての有料化

面白いのは

元々は

  • 無料ニュースレター:週2本
  • 有料ニュースレター:週2本

という形で、収益化していたものを

  • すべて無料
  • 寄付やスポンサードがわりに有料会員を募集

という形に切り替えたことです。

無料会員でも、有料会員でも、見れるコンテンツは同じなのです。あくまでも、応援したい方だけが有料会員になってください、という収益モデルを採用しています。

これは、より多くの人にコンテンツを見てほしいという執筆者の意向と、寄付が一般化されているアメリカの文化という土壌があってこそ、できることだと思われます。

twitterをうまく活用しながら、ファンを増やしている

「おそらく最大の急増は、今年初めに選挙結果の認定に反対票を投じた議員に対する企業の支持に関する私の報道に関係しており、それは他の出版物でも広範囲に取り上げられ、劇的な影響を及ぼしたからである。」

とある通りで

twitterというSNSを利用しながらも、一つのトピックが幅広いメディアに取り上げられたことで、一気に購読者数を広げた、と言っています。

twitterなど即時性のあるSNSで、常に情報発信しながら、一気に広がったタイミングで、受け皿として、ニュースレターがあることが重要ということです。「たとえフォロワー数が多くなくてもライターに Twitter を使用するよう勧めている」というのは、チャンスを逃さないために、常に情報発信をしとくべき、という示唆をはらんでいます。