「迷惑メールフィルターを回避する方法を教えてください。」
今回は迷惑メールフィルターを回避する方法ついて、わかりやすく解説します。
迷惑メールフィルターに捕まると、メールマーケティングは成功しにくくなる
昨今、携帯キャリアのメールでも、Yahoo!メールでも、googleメールでも、自動的に「迷惑メール」と判定してくれるメールサービスが主流となっています。
これは、サービス提供側である、docomo、softbank、au、Yahoo!、googleなどが、メールを利用するユーザーのために、独自で開発している迷惑メールの判定システムを利用しているからです。
迷惑メールフィルターに捕まってしまえば
- せっかく登録してくれた購読者にメールが届かない
のですから、大きな機会損失になってしまいます。
それどころか、複数の迷惑メールフィルターに捕まってしまう場合は、携帯キャリアのメール、Yahoo!メール、googleメールが届かないことになるのですから、メールマーケティングは失敗に終わってしまう、と言っていいでしょう。
さらにgoogleは、迷惑メールだけではなく、プロモーションタブ(広告)に仕分けされてしまうこともあり、広告とみなされてしまえば、それも、読まれにくいメールとなってしまうのです。
迷惑メールフィルターに捕まってしまうのは「百害あって一利なし」です。そうならないためのポイントをしっかり把握して、実行しましょう。
迷惑メールと判定される原因
迷惑メールと判定される原因には
- メールの送信方法の問題
- メールの送信環境の問題
- メール自体の内容の問題
の3つがあります。
1.メールの送信方法の問題
スパムと判定される要因として
- 無差別、大量に送信するメール
が挙げられます。
無差別、大量に送信しているメールの配信元自体をブロックする
これが一番メジャーなスパムメール対策となります。
- 大量のメールを無差別に送信する
- 送信したメールがエラーの割合が多い
- メール送信のルールに準拠しない送信方法
などでメールを送っている場合に、スパム判定されてしまいます。
2.メールの送信環境の問題
送信環境というのは、メール送信元のサーバーのことを言います。メールは、サーバーから送信されるもので、そのサーバーの送信環境自体がスパム判定されることがあるのです。
- 送信元サーバーのIPアドレス
- 送信元サーバーのドメイン
- 送信元サーバーのDNS
などの設定に問題がある場合に迷惑メールと判定されてしまいます。
これは、過去に迷惑メールと判定した送信先が使っていたサーバーがブラックリストに追加され、そのサーバーからのメールは全部をブロックするというような作りになっているものが多いです。
最近では、IPアドレスの信頼度をスコア化する仕組みもあり、点数が一定以下になれば、スパムメールの送信元サーバーと判定されてしまうのです。
3.メール自体の内容の問題
迷惑メールと判定されてしまうケースは
- フィッシングサイトへのリンク
- アダルトサイトへのリンク
などが掲載されているか否かが大きなポイントになります。
それ以外にも、
- あまりに短い本文や件名
- 開封率が著しく悪いメール
なども、メールの内容がメールの受診者にとって好ましくないと判定されてしまい、ブロックされてしまうのです。
近年のスパムフィルターの傾向と対策
Yahoo!、google、Outlookなどのメール送信サービスのスパムフィルターの手法は、年々高度化しています。
今までは
- 指定の「URL」が含まれているかどうか?
- 指定の「ワード」が含まれているかどうか?
というシンプルなものであったのですが
最近は
- どれだけ開封されているか?
- どれだけ返信されているか?
- 指定したフォルダに移動されているか?
- アドレス帳に追加されているか?
- 迷惑メールフォルダに移動されていないか?
などの、ユーザー(メール受信者)の行動を分析して、スコアリングし、点数の著しく低いメールが迷惑メールと判定されるようになってきます。
ユーザーの行動が、迷惑メール判定の指標に変わってきているのです。
そのため、迷惑メールフィルターを回避する方法も、変わらずを得ないのです。
迷惑メールフィルターを回避する方法
1.メール送信の同意を得た人にのみメールを送信する
オプトインメールと呼ばれますが
ユーザーがメールの購読を許可・同意した上でメールを送る
という行動をとることで
- 開封率が上がる
- 迷惑メールフォルダに移動されない
- 苦情が送られない
形につながります。
これが
購入したメールリストへの強制配信
スクレイピング(ウェブに掲載されたアドレス)への強制配信
だと
- 開封率が5分の1以下
- 苦情の受診率が4倍以上
に上がってしまいます。
正しい手段で、本当にユーザーが「このメールを受信したい」という意思の元に「同意」をしてもらって送ることができれば、おのずと迷惑メールフィルターを回避することにつながるのです。
2.差出人名を信頼性のあるものにする
大手企業のメールアドレスだから受信しているのに、そこの社員の個人名の差出人から送られてきたら、メール受信者は、同意したメールだと理解できずに、迷惑メールフォルダに移動してしまうかもしれません。
ユーザーにメール配信の同意を得た「サイト名」「企業名」「配信者名」があるのであれば、そのままの名称を差出人名にして、メールを配信しないと、ユーザーは混乱してしまうのです。
3.返信できる返信用アドレスを準備する
迷惑メールフィルターの要素の一つとして
- 返済されているかいなか?
というものがあります。
受信者のほとんどが返信しないメール = 迷惑メール?広告メール?
と判定されてしまうのです。
よく、メールマガジンでも
「このメールは送信専用です。返信しないでください」
「noreplay@***.comというアドレス」
というものを見かけますが
返信はしてもらった方が良いのです。
社内のメール返信に対応するコストがない、という事情があるケースもありますが、メール返信自体をブロックしてしまうと、それが原因で、迷惑メールや広告メールと判定されてしまう可能性があるのです。
4.リストを定期的にスクリーニングする
届かなくなったメールにメールを送り続けていると
- 開封率が悪化
- エラーの割合の増加
が起こってしまいます。
当然、これは迷惑メールの要件になってしまうため
定期的にスクリーニングをする必要があります。
スクリーニングとは
エラーとなるアドレスを配信先から削除し、配信リストを健全な状態に保つこと
を言います。
メール配信エラーとなるアドレスはこまめに削除していくことが重要になります。
5.購読解除がしやすいメールにする
購読者が「このメールは購読しなくてもよい」と判断したときに、すぐに購読解除ができる仕様でメールを送る必要があります。
メールの購読解除が簡単にできることで、メールの購読者数が減るというデメリットがあるものの、開封率が挙げられるというメリットも出てきます。
迷惑メール対策には、有効な方法となります。
6.過剰な営業文言、CVRボタンを設置しない
やはり、メール受信者に嫌われるのは
- 過剰な営業文言
- 過剰なCVRボタン(購入、申込)
です。
無理な営業文言だらけのメールは、押し売り、訪問営業と変わらない状態になっているため、メール受信者は、過去に同意をしていたとしても、迷惑メールフォルダに移動してしまう可能性があります。
このような行為の割合が増えると、迷惑メールと判定されてしまうのです。
7.開封率が上がる、読み続けたくなるメールを心がける
最大の迷惑メール対策は
- 読み続けたくなるメールを配信すること
です。
メールの購読者が
- このメールは自分にとって価値があるもの
と認識している限りは、開封率も悪化せずに、継続的にメールにポジティブな反応を返してくれます。
メールにポジティブな反応がある状態であれば、迷惑メールに判定されることはほぼありません。
メールの質を上げること = 迷惑メール判定対策になる
ということです。
まとめ
迷惑メールと判定されてしまうと、メールマーケティングはほぼ失敗してしまいます。
これを回避するためには
- メール送信の同意を得た人にのみメールを送信する
- 差出人名を信頼性のあるものにする
- 返信できる返信用アドレスを準備する
- リストを定期的にスクリーニングする
- 購読解除がしやすいメールにする
- 過剰な営業文言、CVRボタンを設置しない
- 開封率が上がる、読み続けたくなるメールを心がける
という方法があります。
メールの受信者(ユーザー・購読者)にとって、価値のあるメールを作り、送ることが最大の迷惑メール判定対策になります。メールの質を高めることに力を入れましょう。