ニュースレターの参考になるおすすめ事例

「ニュースレターで参考になる事例は何がありますか?」

今回はニュースレターの参考になるおすすめ事例との使い分け方ついて、わかりやすく解説します。

ニュースレターの参考になるおすすめ事例

1.General Assembly

General Assemblyは社会人向けの学習サービスを提供する企業です。 ウェブ開発、データ、デザイン、ビジネスなどが学習できます。

General Assemblyでは、コーディング、デジタル マーケティング、分析、ユーザー エクスペリエンス (UX) デザイン、ソフトウェア エンジニアリングなどのトピックに関する教育コース、ワークショップ、ブートキャンプを提供しています。

ニュースレターでは、特別なイベントの情報を提供し、購読者は、今後のイベントやワークショップに参加することができます。「今週のイベント」というカテゴリで週ごとのイベントを紹介しています。

General Assemblyのニュースレターの例

出典:General Assemblyのニュースレター

参考になるポイント

General Assemblyのニュースレターの例では

  • 豊富なコンテンツを提供し、そのコンテンツを整理している

ことが大きなポイントです。ボタンをクリックするだけで、購読者が利用可能なコースや復習できるコンテンツが一目でわかります。

このニュースレターでは、実際にシステム開発などの学習に利用している購読者に最適です。学習意欲の高いシステムエンジニアなどは、常に学習コース、ウェビナー、ブートキャンプ、ワークショップなどを探しているからです。

そのニーズに合わせて、今週のイベントを網羅的に紹介しているのです。購読者は、このニュースレターを見るだけで、「今週、学べるものは何があるのか?」を一目で把握することができます。

2.Penguin Random House

Penguin Random Houseは、素晴らしい本を紹介することに焦点を当てた出版社です。

購読者から収集した情報に基づいて、リストをセグメント化し、パーソナライズされたコンテンツを提供できます。

Penguin Random House は購読者の登録した情報(興味がある書籍、書籍のジャンル)にしたがって、ニュースレターを自動的にカスタマイズして、購読者におすすめの書籍をメインとしたニュースレターを提供しています。

Penguin Random Houseのニュースレターの例

出典:Penguin Random Houseのニュースレター

参考になるポイント

このニュースレターでは、カスタマイズが効果を発揮しています。

  • 一括送信よりも、購読者の興味にパーソナライズされたメールでは、開封率が6倍になる

というデータがあります。

Penguin Random Houseのニュースレターも、複数の本のジャンルが強調されており、購読者に読書の好みを更新するよう促すことで、購読者が感じる付加価値(おすすめの本を紹介してくれる)を高めています。

自分が興味ある本を紹介してくれるパーソナライズの仕組みが、参考になるニュースレターです。

3.The Moz Top 10

Mozは、SEOサービスの大手企業です。

Mozは、月2回、ニュースレターを送信し、SEOとデジタルマーケティングに関する最新記事10記事を共有しています。

Mozでは、自社のコンテンツだけを紹介するのではなく、読者のためにできる限り最高の記事を紹介することを重視しています。

Mozのニュースレターの例

出典:Mozのニュースレター

参考になるポイント

The Moz Top 10は、シンプルでなデザイン要素を特徴としています。内容重視であり、シンプルに、各記事 (例:Googleの最新のアルゴリズムの更新をわかりやすく説明するもの)を紹介し、読者を引き付けるために簡単な解説が付けられています。

この種のニュースレターは、業界の専門家としてのブランドを確立するのに最適です。継続的な価値を提供し、最新のトレンドを常に把握し、高い開封率を維持する「重要な情報を把握していること」を読者に示すからです。

Mozのニュースレターの例は、主に知識を共有するためのツールとなっています。

自社のコンテンツにこだわらずに、情報価値の高いリンクを紹介するだけで、何かの販売をするわけではありません。その分、読者はストレスなく、業界の最新情報、質の高い情報を簡単に目を通すことができ、発信者に信頼を感じるのです。

4.Fizzle

Fizzleは、起業や副業などを検討している小規模企業の経営者向けのサービスを提供している会社です。

Fizzleのニュースレターは、読者をあちこちに誘導するのではなく、受信トレイで情報が完結できるようにニュースレターを使っている特徴があります。

言い換えると、Fizzleは、購読者にコンテンツを直接提供することを重視しているため、購読者が本当にトピックを深く掘り下げたい場合を除き、リンクをクリックする必要はありません。

Fizzleのニュースレターの例

出典:Fizzleのニュースレター

参考になるポイント

このようなコンテンツ型のニュースレターは、購読者と発信者との信頼を確立するための優れた方法です。

  • Fizzleのニュースレターを読むだけで、何か新しいことを身に着くという習慣ができます。

結果として、無料体験に登録してもらえれば良いという考え方で、まずはニュースレターで見込み顧客を教育することを重視しているのです。

起業や副業に関する情報を常に発信することで、見込み顧客が日常的に情報から学ぶことを行い、どこからのタイミングで「実際に無料体験で使ってみよう」となれば、Fizzleの狙い通りということになります。

5.Apartment Therapy

Apartment Therapyは、ライフスタイルのブログであり、家のデザインと装飾に焦点を当てた出版会社です。

Apartment Therapyは、画像を重視したニュースレターを配信しています。

実際、画像はニュースレターのキャッチコピーと同じくらい重要な場合があります。

Apartment Therapyのニュースレターは、画像の選択が上手で、各画像はくっきりと鮮明で、ニュースレターの記事に直接関連しています。

Apartment Therapyのニュースレターの例

出典:Apartment Therapyのニュースレター

参考になるポイント

Apartment Therapyは、理想的なマンション・アパートの美しい写真を見るために、読者がウェブサイトに来るということを理解しています。同じことをニュースレターで適用しているのです。

ビジュアルで読者を惹きつけることは、ブランディング戦略の中心的な柱です。なぜなら、家はデジタルになる前の物理的および感情的な体験だからです。

調査によると

  • 画像を含むコンテンツは、単なるテキストよりも94%多く閲覧される

というデータがあります。

テキストは、読まなければならないというプレッシャーがかかり、テキストが多すぎるニュースレターは、ユーザーが開いてから数秒以内に「削除」をクリックされてしまうのです。

画像は、関連性が重要です。選択した画像はコンテンツを補完するものでなければなりません。

6.Bloomscape

Bloomscapeは、観葉植物を扱うDTCブランドです。あらゆる観葉植物を直接消費者に販売しています。

要するに、Bloomscapeは、インスタ映えしやすい植物を提供している会社です。

Bloomscapeのニュースレターでは、たくさんの美しい植物の写真と、読者が気に入りそうな植物の説明をちりばめ、新着を紹介し、植物を育てるのに役立つヒントを提供しています。

Bloomscapeのニュースレターの例

出典:Bloomscapeのニュースレター

参考になるポイント

ニュースレターでは

  • イメージしやすい画像
  • 植物を育てるのに役立つヒント
  • 読者が次の植物の購入を計画するのに役立つヒント

を、緑のデザインとともに紹介しています。

見るだけで楽しめるニュースレターというコンセプトが参考になる点です。

7.Canva

Canvaは、日本人でも利用する方の多い、デザインソフト会社です。

Canvaは、月に5通のメールを送信しています。1通1通がエンゲージメントと維持のために作成されています。

このCanvaのニュースレターの例では、「ユーザーがFacebookから直接買い物をすることができるFacebookショップ、Facebookのeコマース」に関する情報を詳しく説明しています。

Canvaは、独自のマーケティング資料を作成し、広告をビジネス用に作成するための簡単なテンプレートを必要としている小規模なeコマースの経営者が読者であることを理解しています。

Canvaのニュースレターの例

出典:Canvaのニュースレター

参考になるポイント

  • Canvaの読者に、多くのeコマースの運営者がいる

ということが前提にあり

  1. 読者(eコマースの運営者)に
  2. 何か新しい手法 (Facebookショップ) を紹介し
  3. 即時のソリューション (Canvaテンプレート) を提供し
  4. ツールを使用して作成できるさらに多くのFacebookコンテンツ (投稿や IG ストーリーなど) のオプションを提供する

ということに、成功しています。

読者は、これをきっかけに、facebookでも自社の商品を販売できるんだ、ということに気づき、Canvaテンプレートの利用すれば簡単にできる、ということを理解し、行動に出るのです。

8.BuzzFeed

BuzzFeedは、オンラインメディアを運営する会社です。

BuzzFeedのニュースレターは、メディアへ誘導させるためのサマリー情報をメインとしています。簡単な記事の解説をして、メディアへ誘導することが目的となっています。

出典:BuzzFeedのニュースレター

参考になるポイント

ニュースレターの簡単な説明は、読者の興味を掴み、その後クリックして続きを読むよう促すようにデザインする必要があります。一見シンプルですが、実行するのは簡単ではありません。

Buzzfeedの場合、手軽ですぐに楽しめる楽しいコンテンツ (有名なクイズなど) をコンテンツとして、クリックさせる仕組みを作っています。

9.CNN’s 5 Things

CNNは、アメリカのニュースチャンネルです。

CNNの「5 Things」ニュースレターでは、「知っておくべき」と思われるニューストップ5を取り上げて、直接メールで届けています。ます。

出典:CNN’s 5 Thingsのニュースレター

参考になるポイント

ニュースレターで重要なのは「習慣化」と「価値のある情報」です。ニュースチャンネルとしてブランドがある「CNN」が厳選して紹介してくれる「知っておくべき」ニュース、が読者にとって価値があるのです。

毎日、このニュースレターの内容だけ読んでおけば、ビジネスシーンで、社会で役に立つと思う読者がいるということです。

10.Creative Bloom

Creative Boomは、英国を拠点とする、クリエイティブ、イラストレーター、デザイナーに特化したアートとデザインの雑誌です。

そのため、ニュースレターでは、インスピレーションを与える記事のまとめと、洗練された美しい画像を組み合わせています。

出典:Creative Bloomのニュースレター

参考になるポイント

Creative Boomは、アート雑誌のため、読者も、アートに興味・関心がある方です。

当然ですが、デザイン性の低いニュースレターを配信しているアート雑誌は、信用されません。

Creative Boomは、ターゲットとなる視聴者が誰であるか、そして彼らがアーティストでありクリエイターであることを正確に理解しています。

ターゲットの関心・興味を正確に理解し、自社のブランドを高めるニュースレターのデザイン、コンテンツ設計が重要ということです。

11.Asana

Asanaは、ビジネスユーザー向けの業務管理ツールを提供している会社です。業務の可視化をコンセプトとしてサービス提供しています。

このニュースレターには、Asanaのトレードマークであるビジュアルが多く使われています。幾何学的で現代的なイラストが豊富に含まれています。

出典:Asanaのニュースレター

参考になるポイント

このニュースレターを見れば、それがAsana からのものであることが一目でわかります。視覚的な一貫性とブランディングが大きな差別化要因となります。

きれいにコンテンツも整理されていて、まさにプロジェクト管理ソフトウェアに求められることをニュースレターの中でも実現していることがわかります。

Asanaでは、メールを3つのシンプルなセクションに分けてデザインし、各セクションをクリックすると電子書籍や関連コンテンツが表示される仕組みを採用しています。

12.Academy of American Poets

Academy of American Poetsは、詩人と詩の芸術を推進する全国的な会員支援組織です。

Academy of American Poetsのニュースレターには、夏をテーマにした詩のリストや、今後のコンテストに参加する審査員に関する特集記事などが掲載されています。

出典:Academy of American Poetsのニュースレター

参考になるポイント

Academy of American Poetsのニュースレターでは、最高の詩のコンテンツを厳選して紹介しています。結果として、SNSでシェアされる可能性が高まり、ブランド認知度が高まります。

13. Virgin Experience Days

Virgin Experience Days体験ギフトを提供する会社です。

Virgin Experience Daysのニュースレターでは、ニュースレター全体で主要なブランドカラーである赤を使用して、各オファーをポップにしています。

出典:Virgin Experience Daysのニュースレター

参考になるポイント

脳はパターンと視覚的な一貫性を探します。ヴァージン エクスペリエンス デイズでは、ブランドカラーの重要性を重視して、同じパターンで、情報を提供しています。

Virgin Experience Daysのニュースレターの場合は、オファーや行動喚起を別の方法 (ポップなカラーなど) で目立つようにする必要があります。

14.Unsplash

Unsplashは、美しい無料の写真を誇るイメージデータの販売会社です。Unsplashの画像の多くは、人気のInstagramに掲載されます。

Unsplashのニュースレターでは、ブランドが読者に最も適していると考える厳選された画像セレクションです。

参考になるポイント

Unsplashはユーザー作成型のコンテンツであり、投稿した人は誰でも、自分の写真や画像が数千、数万のニュースレターのリストに表示されるチャンスがあることを示しています。

Unsplash には数行のテキストしか含まれていないため、ニュースレターの主役となる投稿者の画像を入れる余地が十分に残されています。

文字情報が少ないため、読みやすく、効果的です。

15.Tracksmith

Tracksmithは、ランニング用品ブランドを販売している会社です。

Tracksmith は、ニュースレターで「ランニングは贈り物」という大きなヘッダーを表示し、40代のランナーとして「一歩一歩を味わう」と決意したCEOからの手紙で始まります。

出典:Tracksmithsのニュースレター

参考になるポイント

購読者の注意を引き、魅了し続ける美しい導入と言えます。CEOによる手紙の使用は、ランニングの力について彼らが制作した映画へのリンクとして最高潮に達しますが、美しいコピーとストーリーテリングはそれ自体で際立っています。

場合によっては「今すぐ購入」などのCTAボタンを使用せずにメールを作成すると、視聴者が継続的な消費から切望していた休憩を得ることができる場合があります。

人間の本能に訴えかけると、販売以上のものを育むことができ、一生の顧客を獲得できるかもしれません。

まとめ

ニュースレターは「これが正解」というものはありません。

読者にとって価値があるものであれば、様々な角度から、コンテンツ、デザインを考える余地があるのです。

上記のニュースレターの参考例を見ながら、自社のブランド、自社の顧客に適した、ニュースレターを設計しましょう。